読んだ論文
マルコフ連鎖の収束って、どうやって書けばいいのかわからないので、ざっと調べることにしました。事の発端は、ShinyStanで収束診断(DIAGNOSE)をするとき3つの指標が示されるのですが、3つの指標全部が None じゃないといけないか、と r-wakalang で質問し…
整列ランク変換(Aligned Rank Transform:ART)という言葉を聞いたことありますか? 私はなかったです。ART(えーあーるーてぃー。「あーと」ではない)について、Tokyo.R 第61回で LT をしてきました。補足も兼ねて ART についてまとめます。 きっかけ 先…
きっかけは,先月の月1ゼミでした。3時間のゼミのうち,はじめの1時間は輪読をしています。その中で私が「統計的因果推論というものがあるらしい」と情報共有をして,その後「日本社会心理学会 春の方法論セミナー」のページを紹介したところ,先生が興味を…
最近、統計分析の学習をしていなかったので、勉強になる論文を読んでみました。マルチレベル分析の経営学での応用事例を検索していて見つけたものです。偶然というか、第1著者は私の専門職学位論文の分析パートをチェックしてくださった先生、第3著者は専門…
今年は Reproducible research を意識したいです(下のスライドが参考になります)。昨年はデータと分析結果がとっ散らかって、自分が分析した手順・内容を忘れしまい、何度も同じことを繰り返すことがありましたので…。 Rでreproducible research from sfch…
少し前から『Doing Bayesian Data Analysis』を読んでいます。 Doing Bayesian Data Analysis: A Tutorial with R, JAGS, and Stan作者: John Kruschke出版社/メーカー: Academic Press発売日: 2014/11/11メディア: Kindle版この商品を含むブログを見る 著者…
今回読んだのは、Verhoef et al.(2010)*1 です。タイトルは ”Customer engagement as a new perspective in customer management”。日本語だと「顧客管理における新しい視点としての顧客エンゲージメント」。 JSR の顧客エンゲージメントが特集された号の巻…
この1週間はアウトプット偏重でした。やっていたのは、このブログでちょくちょく書きためていたものを研究計画書に落としこむという作業です。今週木曜日に無事、後期博士課程の願書を提出することができたので、ブログ投稿に復帰します(あと1ヶ月半後が口…
今回読んだ論文は、Bowden(2009)*1 です。タイトルは「顧客エンゲージメントのプロセス:概念的なフレームワーク」。エンゲージメントの論文をグーグルスカラーで検索をして見つけました。この分野では引用数が多いほうです。 読んでみると、JSR*2の特集号に…
今回読んだ論文は Vivek et al.(2012)*1 です。タイトルは「顧客エンゲージメント:購入を越えて顧客との関係を探求する」。 カスタマーエンゲージメントの関連をグーグルスカラーで検索したときに、今回の論文は引用数が上位に来ているわけではありませんが…
今日は過去読んだ論文を読み直しました。再読したのは、Van Doorn et al.(2010)*1 と Kumar et al.(2010) *2です。 ●Customer Engagement Behavior: Theoretical Foundations and Research Directions ●Undervalued or Overvalued Customers: Capturing Tota…
現在はサービス研究の先行研究をチェックする時期なので、統計分析の勉強はお休み中。やることはデータ分析をしてこういうことを見つけましたではなくて、こうじゃないかなを検証することなので、まず「こうじゃないかな」を先行研究をもとに作らねばなりま…
今日読んだ論文は、Kumar et al.(2010)*1です。タイトルは「過小評価/過大評価される顧客 総顧客エンゲージメント価値を捉える」。顧客エンゲージメントを量的に表すにはどうしたらいいか、そのフレームワークを提案しています。ぼんやりした顧客エンゲー…
前回「スマート・エクセレンス」という論文*1を読みました。今日読んだのは、それに関係する論文です。タイトルは「文脈視点による価値共創経営: 事後創発的ダイナミックプロセスモデルの構築に向けて」(藤川・阿久津・小野 2012)*2。第一著者・藤川先生の…
今回は「スマート・エクセレンス 焦点化と共創を通した顧客戦略」*1を読みました。スマート・エクセレンスとは「低価格帯の市場にポジショニングし、特定機能に絞って高機能化を図り、従来の多機能・高価格サービスと同レベルの顧客満足を実現」するサービス…
"Handbook of Service Marketing Research" という本の中に、サービス研究についてまとめてくれている表があります。サービス研究は、マーケティング系・工学系・マネジメント系などいろいろな方たちが学際的に進めているので、はじめて足を踏み入れると、と…
いま、進学のために書く研究計画書をよいものにしようと、質の高い論文を読むのに苦心しています。「博士(後期)課程の1年目は論文100本くらい読む」と師匠的存在から言われていますが、どうせなら質の高い論文に出会いたいものです。 今日読んだのは "How …
今日読んだ論文は Anderson et al.(2013)*1です。論文レンタルサービスの deepdyve を利用して読みました(無料期間で)。 DeepDyve - Instant access to the journals you need. Transformative service research(略して TSR)はまだほとんどの人が知ら…
今日読んだのは、江本(2012; 2013)です*1。こちらの論稿は糖尿病の患者さんに行動経済学的なアンケートを取り、2型の糖尿病患者さんに役立つ知見を探そうというものです。行動経済学的アンケートとは、先行研究をもとに「危険回避度」「時間割引」に関する…
今日読んだ論文は「消費者行動研究における最近の展開」*1です。消費者行動行動論の研究の系譜をざっとつかめます。ブランド研究と価値共創研究を織り交ぜているので、自分の研究計画書づくりに役立つのではないか、ということで読みました。今回、目を引い…
今日読んだ論文は「サービス評価モデルの発展と今後の展望」*1です。サービスの評価というのはモノ(製品)とは違って、客観的な品質評価をするのがなかなか難しいです。その理由は、サービス・マーケティングの伝統的な考え方だと「サービスには無形性・異…
昨日読んだ論文 Chandler & Lusch(2015)*1の紹介です。Chandler さんは女性です。あのチャンドラーと関係があるかどうかは知りません…。Lusch は S-Dロジック元祖の Lusch です。ちなみに、Vargo の指導教授が Lusch で、さらに Lusch の師匠が Hunt らし…
消費者行動の研究って、どんな流れ・系譜になっているのかなということで青木(2014)*1を読んでみた。日本語で書かれた論文は好き…。英語論文を読むのにかかる何分の1かの時間で読めてしまう。著者がブランド研究の第一人者なので、ブランド研究が軸っぽい…
前回の続きです。前回を読まれていない方は↓からどうぞ。 顧客の事前期待に応えるサービスのあり方(1) - サービス化する世界 │ The World Is Service.諏訪(2011)*1のレビューの続きです。この論文のおもしろいところは事前期待の分類であることは前回お…
このブログで使っている「サービス」という言葉は2つ意味があります。1つはそのまんまの意味で「サービス業」を指している場合。英語だと services(複数形のサービス)です。もう1つは、Vargo and Lusch(2004)*1から議論されている「サービス」を指して…
顧客エンゲージメント(カスタマーエンゲージメント)の論文を1本読みました。「これが顧客エンゲージメントだ!」というものはないようです。口コミ、紹介、SNSでのコメントなど顧客の行動面に焦点を当てると「顧客エンゲージメント活動(Customer Engageme…
最近の情報収集はもっぱら twitter です。サービス研究関連で、おもしろそうなツイートが流れてきました。 What are "The Service Research Priorities 2015"? http://t.co/NS5bjAlyv8 pic.twitter.com/yPQPgQOolD — Fred Zimny (@Serve4impact) 2015, 4月 2…