Knowledge As Practice

JAIST(東京)で Transformative Service Research に取り組んでる社会人大学院生の研究・勉強メモ

サービス研究

ggdendro と PAC 分析を使ったサービス学会の発表

2017年3月28日(火)、広島県情報プラザというところで開催されたサービス学会第5回国内大会に参加してきました。仕事以外で広島に滞在したのは小学校の修学旅行ぶりです。 http://ja.serviceology.org/events/domestic2017.html 今回は研究をスタートし始…

サービス学会 国内大会 第4回@神戸に参加してきました

ここ最近、統計の勉強そっちのけでずっと参加報告ばかりですが、そういう時期なんです…。2016年3月28~29日に神戸大学で開催されたサービス学会第4回国内大会に参加しました。実際に参加したのは29日だけです。本当は2日間にしたかったんですが、仕事やら何…

量的アプローチによる価値共創の研究発表@第6回知識共創フォーラム in 金沢

先週(2016年3月12〜13日),金沢で開催された第6回知識共創フォーラムで発表をしてきました。相馬・清水(2015)*1に大きく影響を受けた分析の結果発表でした。もともと潜在ランク理論はどこかで知っていて,自分の研究に使えそうだなぁと思っていたところ…

サービス・マーケティング3つのパラダイム

イタリアのマーケティング学会誌(たぶん)の Editorial*1 が勉強になったので、自分用メモ。著者は Evert Gummesson。日本では、ガメソンとかグメソンとかグマソンとか呼ばれています。たぶん、いちばん近い発音はグマソンかと。ストックホルム・ビジネスス…

第11回「価値共創型マーケティング研究報告会」に参加してきました

2015年9月27日(日)は大阪産業大 梅田キャンパスにて、「価値共創型マーケティング研究会」に参加してきました。これは日本マーケティング学会のリサーチプロジェクトの1つで、定期的に東京と大阪で開催されています。前回は参加できなかったので(っていう…

サービス・マーケティングの北欧派の考えがよくわかる貴重な一冊

今年、翻訳が出た『サービス・ロジックによる現代マーケティング理論』を読みました。なんだか表紙がおしゃれなデザインです。 サービス・ロジックによる現代マーケティング理論: 消費プロセスにおける価値共創へのノルディック学派アプローチ作者: クリスチ…

サービス経験は時間も空間も広げて考える

この1週間はアウトプット偏重でした。やっていたのは、このブログでちょくちょく書きためていたものを研究計画書に落としこむという作業です。今週木曜日に無事、後期博士課程の願書を提出することができたので、ブログ投稿に復帰します(あと1ヶ月半後が口…

サービス・イノベーションのハンドブック

Springer のハンドブックシリーズから「サービス・イノベーション」がテーマのものが出ています。まったく気づかなかった…。タイトルは " The Handbook of Service Innovation" 。 The Handbook of Service Innovation作者: Renu Agarwal,Willem Selen,Goera…

経営学以外の知見を積み上げて議論していく価値共創の論文

前回「スマート・エクセレンス」という論文*1を読みました。今日読んだのは、それに関係する論文です。タイトルは「文脈視点による価値共創経営: 事後創発的ダイナミックプロセスモデルの構築に向けて」(藤川・阿久津・小野 2012)*2。第一著者・藤川先生の…

高品質・低価格を目指す「スマート・エクセレンス」とは

今回は「スマート・エクセレンス 焦点化と共創を通した顧客戦略」*1を読みました。スマート・エクセレンスとは「低価格帯の市場にポジショニングし、特定機能に絞って高機能化を図り、従来の多機能・高価格サービスと同レベルの顧客満足を実現」するサービス…

マーケティング系のサービス研究業界まとめ

"Handbook of Service Marketing Research" という本の中に、サービス研究についてまとめてくれている表があります。サービス研究は、マーケティング系・工学系・マネジメント系などいろいろな方たちが学際的に進めているので、はじめて足を踏み入れると、と…

サービス・ドミナント・ロジックをやさしく説明してみる(4)

今回は価値共創という単語を使う際の注意点についてです。S-D ロジックそのものは新しいビジネスの仕組み・ビジネスモデルではありません。ここ、勘違いされる方も多いので気をつけてください。また、製品や製造業よりもサービス業*1のほうが大事だと言って…

サービス・ドミナント・ロジックをやさしく説明してみる(3)

「サービス・ドミナント・ロジックをやさしく説明してみる」の第3回目です。第1回目と第2回目を読まれていない方はぜひ順番に読んでください。 サービス・ドミナント・ロジックをやさしく説明してみる(1) - サービス化する世界 │ The World Is Service. …

サービス・ドミナント・ロジックをやさしく説明してみる(2)

「サービス・ドミナント・ロジックをやさしく説明してみる」の第2回目です。今回は S-D ロジックとは何かを説明します。本番です。まだ第1回目を読んでいない方は、ぜひそちからからどうぞ。順番に読んだほうが理解が早いと思います。 サービス・ドミナント…

サービス・ドミナント・ロジックをやさしく説明してみる(1)

サービス研究を志しているのに、このブログでその話題が少ないのを反省して、サービス・ドミナント・ロジックについて取り上げます。サービス・ドミナント・ロジックという考え方・ものの見方は、なじむのに時間がかかると思います。ネット上でも日本語によ…

サービス研究の最先端テーマ「TSR」を知る論文

今日読んだ論文は Anderson et al.(2013)*1です。論文レンタルサービスの deepdyve を利用して読みました(無料期間で)。 DeepDyve - Instant access to the journals you need. Transformative service research(略して TSR)はまだほとんどの人が知ら…

サービス品質をどのように測ればいいか、コンパクトに学べる論文 

今日読んだ論文は「サービス評価モデルの発展と今後の展望」*1です。サービスの評価というのはモノ(製品)とは違って、客観的な品質評価をするのがなかなか難しいです。その理由は、サービス・マーケティングの伝統的な考え方だと「サービスには無形性・異…

サービスに興味ある人は6月2日からの「経済教室」をチェック!

日経新聞のサイト検索より抜粋日経新聞 朝刊「経済教室」というコーナーに近藤隆雄先生による連載が始まっています。新横浜駅の新幹線ホームの売店で、たまには新聞読んでみるかなということで手にとって発見した次第です。近藤先生は日本のサービス・マーケ…

価値提案からサービス経験が生まれるまでをマクロ的視点で読める論文

昨日読んだ論文 Chandler & Lusch(2015)*1の紹介です。Chandler さんは女性です。あのチャンドラーと関係があるかどうかは知りません…。Lusch は S-Dロジック元祖の Lusch です。ちなみに、Vargo の指導教授が Lusch で、さらに Lusch の師匠が Hunt らし…

サービスドミナントロジックについて言及されている本のまとめ

サービス・ドミナント・ロジック(S-Dロジック)で検索して、当ブログにたどり着く方もそれなりにいらっしゃいますので、参考になる書籍をご紹介します。ここで紹介するのはサービスドミナントロジックが少なくとも1節くらいは取り上げられている本です。私…

顧客エンゲージメントとは何か(3)

顧客エンゲージメント(カスタマーエンゲージメント:CE)について理解を深めるため、コツコツを論文を読んでいます。顧客エンゲージメントについては「企業やブランドのような中心となる物事とのインタラクティブな顧客経験によって起きる心理的な状態」と…

コーヒー関連の上場企業を主成分分析してみた

Rによる主成分分析の練習結果を記録しておきます。何について分析するか、そしてデータ集めがいちばん大変でした。サントリーが JT の飲料事業を買うというニュースがつい先日出たので、コーヒーについて調べることにしました(やや強引)。コーヒー関連の上…

顧客の事前期待に応えるサービスのあり方(2)

前回の続きです。前回を読まれていない方は↓からどうぞ。 顧客の事前期待に応えるサービスのあり方(1) - サービス化する世界 │ The World Is Service.諏訪(2011)*1のレビューの続きです。この論文のおもしろいところは事前期待の分類であることは前回お…

顧客の事前期待に応えるサービスのあり方(1)

このブログで使っている「サービス」という言葉は2つ意味があります。1つはそのまんまの意味で「サービス業」を指している場合。英語だと services(複数形のサービス)です。もう1つは、Vargo and Lusch(2004)*1から議論されている「サービス」を指して…

顧客エンゲージメント(カスタマーエンゲージメント)とは

顧客エンゲージメント(カスタマーエンゲージメント)の論文を1本読みました。「これが顧客エンゲージメントだ!」というものはないようです。口コミ、紹介、SNSでのコメントなど顧客の行動面に焦点を当てると「顧客エンゲージメント活動(Customer Engageme…

カスタマーエンゲージメントという言葉を知っていますか?

「カスタマーエンゲージメント(または、顧客エンゲージメント)」という言葉について、そろそろ調べなくては、と思い始めています。顧客満足、顧客ロイヤルティという言葉は一般的になっているように思います(特に、顧客満足・CS)。カスタマーエンゲージ…

「サービス業」へのマイナス感情

Yahoo!リアルタイム検索って、便利です。感情の度合いをいっしょに twitter の検索結果を表示してくれます。少し前に「サービス」について検索をしてみました。「サービス」で検索すると、こんな結果になります。 ツイート数38000件というのが多いのか少ない…

第9回価値共創型マーケティング研究会に参加しました

日曜日(2015年5月10日)は日本マーケティング学会のリサーチプロジェクト「価値共創型マーケティング研究会」に参加しました。数ヶ月に1度のペースで、東京と大阪にて交互開催されています。 配付資料。とても充実しています(本は除く)。 2年ほど前から2…

サービス研究の最前線 2015

最近の情報収集はもっぱら twitter です。サービス研究関連で、おもしろそうなツイートが流れてきました。 What are "The Service Research Priorities 2015"? http://t.co/NS5bjAlyv8 pic.twitter.com/yPQPgQOolD — Fred Zimny (@Serve4impact) 2015, 4月 2…

クリエイティブ・コモンズ・ライセンス
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