Knowledge As Practice

JAIST(東京)で Transformative Service Research に取り組んでる社会人大学院生の研究・勉強メモ

旅人と RStudio

このエントリーは RStudio Advent Calendar 2016 の23日目のエントリーです。ちなみ,本日は Osaka.stan 第2回に参加してきます。

 
さて,私は仕事柄,出張が多く,2016年は12月末までに224泊する予定です。だいたい1日ごとに移動しています。たぶん,日本でいちばんビジネスホテルで RStudio を使っている人間だと思います(なんの自慢にもならないですけどね!)。

 
せっかく出張が多いので,全国の名所でRStudioを使っている様子の写真を撮ってアップしようと企画したのですが,なんだか恥ずかしいのでやめました。

 
というわけで,本エントリーでは R や RStudio を付き合い始めてだいたい2年。日頃,とても勉強させていただいているRコミュニティーへの感謝も込めて,自分なりの学びや使い方を振り返ってみたいと思います。対象は例によって,統計分析やRを独学で学ばないといけなくて,ある程度時間よりもお金を少しかけられる人(つまり社会人)向けです。

 

パイプ演算子の出し方

RStudio のショートカットで %>% を出すには Mac の場合,シフト+コマンド+M です。でも,どーしてもこのショートカットが苦手なんです。いちいちキーボードを見ないと打てないし,ホームポジションから離れてしまう……。

 
で,現在は,Alfred Powerpac のスニペット機能を使っています。textexpander でもいいのでしょうが,月額課金よりは買い切り型でいろいろできる Alfred Powerpac を選びました。35英ポンド。

 
↓こんな感じでセミコロン2つで %>% が出るように設定しています。 f:id:hikaru1122:20161223023707p:plain

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他にも,よく読み込むパッケージを登録していたりします*1

 

R と RStudio に慣れるには

身近に詳しい人がいればいいのでしょうが,私の場合はいません。コツコツ学べる才能があればいいのでしょうが,私にはそんなにありません。やらざるを得ない環境というか,追い詰められないとできないタイプです。ある程度コストをかけると「やらねば!」という気持ちになるので,そうしています。私がけっこう勉強になったなぁと思うものを2つ挙げます。

 
1.DataCamp

無料でいくつか受講できます。例えば「Introduction to R」。最初に動画で簡単な説明があって,RStudio っぽい画面で操作をしていきます。英語ですが,だいたい雰囲気はつかめます。私は昨年,3ヶ月ほど課金していくつか受講しました。

www.datacamp.com

 
1ヶ月30ドルくらい。得るものと比べたら安いくらいです。3ヶ月やれば,だいたい「これできるようになりたいな〜」が受講しきれます。難しいのはやらないし。でも最近,またちゃんとやり直そうと思っています。

 
2.『RStudioではじめるRプログラミング入門』

簡単な例からスタートして,少しずつ難しくなっていきます。私が Rの 本で最後まで演習をしながら読み通せたのはこの本でした。「プログラミングとかよくわかんない」という私のようなものにはちょうどよく,勉強になりました。ただ,まったく未経験者にはいきなりこの本は難しいと思うので『はじめてのR』をざっと目を通してからのほうが無難です。

RStudioではじめるRプログラミング入門

RStudioではじめるRプログラミング入門

 
なお,いちいち本なんか読んでられないという方には近い内容のものがオンライン講座になって発売されています。こちらです↓

shop.oreilly.com

 
およそ160ドルですが,私の場合,たまたま何かのセールのときに99ドルでした。

 
英語はちょっと厳しいという場合は,Udemy がいいです。これもセールだったので登録しました(見てない)。いまもセールで1800円のようです。お得ですね。

www.udemy.com

 
上記のように,課題的なものがあるとか,ステップバイステップのものが私にはあっているようでした。

 

もし RStudio に飽きてしまったら…

最近はいろいろと選択肢があります。R のアドカレ15日目のように Atom内で動かせる Hydrogen もありますし,Jupyter notebook とか,nteract とか,Sublimetext 内で動かしたりとか。

hikaru1122.hatenadiary.jp

 
最近はもっぱら Beaker Notebook にしています。Jupyter と違って,初めから等幅フォントで分析結果が見やすかったし,なんだか雰囲気がいい。でも,ちょっと起動が遅い。今日,Osaka.stan で Beaker Notebook を使っているグレーのスーツを着ている人がいたら,それはたぶん私です。

beakernotebook.com

 

それでも RStudio を手放せない理由

実は個人的に RStudio でいちばん気に入っている機能はパッケージ管理です。新しく使うパッケージのインストールも更新も楽チン。しばらく放置していて,たくさん更新があると,一気にアップデートができるので気持ちがいい。かゆい所に手が届くというか,そういうのがRStudio のいいところだと私は思います。

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以上,RStudio Advent Calendar 23日目でした。

*1:.Rprofile に書いておけ,という意見もあるでしょうが,毎回これらのパッケージを使うわけではないので,必要な時に読み込んでいます。

勉強会ツールとしての R Notebooks

RStudio をプロジェクタで映すと,ソースエディタが小さく見にくいです。必要なところだけを集中して,見やすくすることってできないだろうか,という動機から,もう1つの選択肢である R Notebooks(あーるのーとぶっく*1)を使えるようにしてみました。

RStudio Preview edition をインストールしてからの動作。

1. 左上の+ボタンから R Notebook を選ぶ。 f:id:hikaru1122:20161007013327p:plain  

2. 「田」のアイコンをクリックして Zoom Source をクリック。そうすると,R Notebook だけが表示されるようになって,プロジェクタに映すとき便利になる。 f:id:hikaru1122:20161007013345p:plain  

3. メニューの View から Zoon In をクリックして,望みの大きさにする。元の大きさに戻すときは Acutual Size をクリックすればOK。 f:id:hikaru1122:20161007013412p:plain

 
4. また元の4ペインに戻す場合は,「田」から Show All panes をクリック。 f:id:hikaru1122:20161007013424p:plain

 
勉強会のときはこれで乗り切れそう。

 

Jupyter Notebook と R Notebooks の使い分け

 
Jupyter Notebook はブラウザ内で動作するので,勉強会中にこのウェブページ見せたいとかよくネット検索するなら Jupyter が便利だと思います。R Notebooks などは次の補足を参考にしてください。

 

補足

 

R Notebooks がどんなものかを使う前に知りたいならこちら。

www.youtube.com

 

わかりやすい kazutan 先生のスライド

RStudioで R Notebook機能を試してみる

 

R Notebooks を使う準備

1.RStudio Preview edition をインストール。 ダウンロード先

www.rstudio.com

Desktop Version で OK。

 
2.基本 R Notebooks が使える状態になっている(2016年10月6日現在)。

 
3.でも,knit するときに「rmarkdown パッケージがないよ」と叱られるので,普通にインストールする。ただ特に分析結果を出力するつもりがないなら,インストールしなくてもいい思う。

*1:本当は複数形だけど,日本語に複数形はないので。

忙しい社会人が英語論文を読むときのハック

サービス系(というマーケティング論全般)の論文は英語が多く、英語を避けて通れない。スラスラ読めればいいのですがそういうわけにもいかない。

 
でも、できるだけ省エネ、短時間で読める方法はないかなぁと思って、現在やっている方法をまとめます。英語論文は次の2つ方法で読んでいます。

 

1.スマホの英和辞典を使う。

印刷した英語論文を読むときは、スマホの英語辞書を片手に読んでいます。使っている英語辞書アプリは『ウィズダム英和・和英辞典』です。アプリにしては高額です。私、1500円で買った記憶があるのですが、どうも2900円のようです。

 
なんといってもインクリメンタルサーチが便利。スマホにインストールするので、電子辞書を持つ必要がないのも便利。画面が大きいスマホだとさらに便利です。 shikaku.biglobe.ne.jp

 

2.Kindle for PC を使う。

最近、この方法を覚えました。Kindle には無料の英語辞書をインストールでき、わからない単語をクリックしたら自動で訳が表示されます。これを応用して、英語論文を読みます。やり方は次のとおりです。

  1. まずデスクトップ版 Kindle で PDF の英語論文を取り込みます。
    自分のドキュメントフォルダにある「My Kindle Content」フォルダにPDFを放り込んで、デスクトップ版 Kindle を起動します。
  2. 意味を知りたい単語をダブルクリックします。
    ダブルクリックだけで訳が出るので超便利(英語辞書が入ってなかったらインストールを促されると思います)。

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論文を印刷する必要がない、簡単に意味を知ることができる、のがメリットです。ただ、私のモニタの解像度がいまいちなので、長時間読むのはちょっとつらい。きれいにフォントが表示されるコンピュータがほしい今日この頃。

気になる研究者の最新論文をフォローする方法

あまり需要はないかもしれませんが、Google スカラーを使って簡単に自分が気になる研究者の最新論文を追っかける方法を紹介します。現在進行形のテーマの最前線を知っておくには便利な方法です。

1.Google スカラーにアクセス。

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2.研究者名+キーワードなどで検索


3.お目当ての研究者名に下線が付いていたら、クリック

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4.研究者プロフィールでアラートを作成する。まず「フォロー」をクリック。出てくるウィンドウの「メール」に自分のメールアドレスを入れ(グーグルアカウントのアドレスが自動で入ってる)、「新しい論文をフォロー」「新しい引用をフォロー」を選択。最後に「アラートを作成」をクリック。

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これで、新しい論文や引用があれば、自動的にメールで知らせてくれます。残念ながら、日本人はプロフィールを登録している人が少なそうです。Google スカラーが対応していないのかな。


Google スカラーも完璧なシステムではないので、抜け・もれはあると思います。しかし、簡単にできて、けっこう便利なので、ぜひやってみてください。

研究のために時間を作ることと場所を変えることは大切

『できる研究者の論文生産術』を読んでから、月曜日に2時間、木曜日に1時間、土曜日に1時間(できなければ日曜日に1時間)の時間を設けて、先行研究を読んだり、論文を書く準備をしています。だんだん、習慣づいてきました。

自分にとっては場所も重要のようで、出張先で仕事終わりの1時間は意外と楽にできます。しかし、休日の1時間~2時間はダラダラしてしまいがち。そこで最近は場所を変えるために、グランフロント大阪にある「ナレッジサロン」で文章を書くようにしています。


自宅からドア・ツー・ドアで20分ほどかかりますが、その時間をかけても惜しくない場所。快適です。


こういう場所で社会人向けのマーケティング論勉強会を開催してみたいですね。

 

現在、アウトプット中。アウトプットに役立つツールの復習

いろいろ必要な論文を読んできたので、アウトプットをしています。このブログ自体はアウトプットなんですけど、ブログよりも硬い文章を書いています。


いまやっている方法は次のとおりです。

  1. 以前ご紹介したように、WorkFlowy で書きだして、頭を整理し
  2. Mery というテキストエディタで文章にしていきます。
  3. その後、ワードで整形

WorkFlowy や Mery については次のリンクを参照してください。


Mery を使う理由は軽くてサクサク操作できるからです。最近はこれらに、チューチューマウスを加えました。以前、32bit 時代は必須のソフトだったのですが、64bit パソコンになってから動作せず、あきらめていました。しかし、最近、いい情報を発見。


多少の不具合はありますが、だいたい動きます。ネズミのアイコンもかわいいし、省力化ができるので、オススメです。

クリエイティブ・コモンズ・ライセンス
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