Knowledge As Practice

JAIST(東京)で Transformative Service Research に取り組んでる社会人大学院生の研究・勉強メモ

第65回 日本商業学会 全国研究大会に参加(2日目)

2日目は朝からの参加となりました。参加したのは次のセッションです。

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大会プログラムより抜粋

1番目のサービスドミナントロジックの発表はこれまでのS-Dロジックの研究の歴史を振り返ることができました。予想より参加している人が多くて、開始時刻ギリギリに行くと座る場所を見つけるのがたいへんなくらい。そんなに関心が高いとは予想外でした。

発表後に「サービス(業)にどう適用できるのか?」という質問がありました。質問された方の気持ちはよくわかります。なかなか難しい質問です。

そもそもS-Dロジックの出発点の1つはサービスマーケティングなので、サービス(業)に適用できることはあまりないと考えています(つまり、すでに織り込み済み)。製造業のほうが新たな視点として得るものが多いと思います。

とはいえ、S-Dロジックは「交換」を違った視点で捉えているので、サービス(業)でも重要な示唆は得られると思います(いや、得なければ、自分のためにも…)。

もう1つ、おもしろい質問がありました。たぶん、こんなのだった。「価値共創といっても、1人ひとりに対応していてはコストの問題が出てくる」。これも気持ちはわかります。おそらく次の基本的前提を元にした質問かと。

FP10:Value is always uniquely and phenomenological determined by the beneficiary.

 

要は「価値は1人ひとりが決めるもんだ」と言っているものです。ここでいう価値とは文脈価値のことなので、何かを買う・サービスすることだけではありません。

1人ひとりに合わせること自体はコストがかかりますが、コストをかけたら価値が上がるとは限らないし、必ずしもコストがかかるわけではないし、コストをかけることでまた別の商機が生まれるかもしれません。

おそらく質問者はG-Dロジックの世界にいたのかも。

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