Knowledge As Practice

JAIST(東京)で Transformative Service Research に取り組んでる社会人大学院生の研究・勉強メモ

ロイヤルティ、コミットメントなどで顧客をセグメントできる潜在クラス分析のまとめ

潜在クラス分析(Latent Class Analysis,、略して LCA)というのを勉強する必要性が出てきたので、少し調べました。自分が知らないことを調べる・学ぶときは、多くの人がするように、私もまずネット上で探し、その後、書籍や論文で探します。

 
潜在クラス分析については、検索しても情報は限られていました。自分のためにも、ざっと確認したところ、有用そうな(あくまで「そう」)な文献をまとめておきます。

 
三輪哲. (2009). 潜在クラスモデル入門. 理論と方法, 24(2), 345-356. https://www.jstage.jst.go.jp/article/ojjams/24/2/24_2_345/_article/-char/ja/

 
とても読みやすかったです。潜在クラス分析の基本を概観し、分析の手順を示してくれています。特に次のところは参考になりましたので、覚えておこうと思います。

分析の基本手順としては,第1に「適合度が良好なモデルを探す」,そうして解を決定したら第2に「条件付き応答確率から各クラスの特徴を読み解く」,続いて第3に「各クラスがそれぞれどの程度存在しているかをクラス構成割合により把握する」ことをすればよい.

 
次に目を通したのがこちら。 藤原翔, 伊藤理史, 谷岡謙. (2012). 潜在クラス分析を用いた計量社会学的アプローチ: 地位の非一貫性, 格差意識, 権威主義的伝統主義を例に.
http://ir.library.osaka-u.ac.jp/dspace/bitstream/11094/12447/1/ahs33_43.pdf

 
潜在クラス分析の概要が書かれてあって、すべてを理解できたわけではありませんが、よい勉強になります。ここから先、マーケティング領域で潜在クラス分析を用いた文献に目を移しました。こちらが読みやすかったです。

 
守口剛. (2008). 潜在クラス分析を用いたマーケット・セグメンテーション.
https://dspace.wul.waseda.ac.jp/dspace/bitstream/2065/33827/1/ShogakuKenkyukaKiyo_66_Moriguchi.pdf

 
クラスター分析との応用の仕方が異なることを書いてあり、さらに学びが深まりました。次の論文もわかりやすかったです。顧客のロイヤルティについて分析するのは、自分もやってみたい(データさえあれば…)。

 
寺本高. (2009). 消費者のブランド選択行動におけるロイヤルティとコミットメントの関係. 流通研究, 12(1), 1-17.
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsmd/12/1/12_1_1_1/_article/-char/ja/

 
(マーケティング分野で)潜在クラス分析について解説されている書籍は2つあるようです。いちばん新しいのはこちら。

マーケティング・モデル 第2版 (Rで学ぶデータサイエンス 13)

マーケティング・モデル 第2版 (Rで学ぶデータサイエンス 13)

 
今回参照された論文でよく引用されていたのはこちらです。

マーケティングの数理モデル (経営科学のニューフロンティア)

マーケティングの数理モデル (経営科学のニューフロンティア)

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