Knowledge As Practice

JAIST(東京)で Transformative Service Research に取り組んでる社会人大学院生の研究・勉強メモ

コーヒー関連の上場企業を主成分分析してみた

Rによる主成分分析の練習結果を記録しておきます。

何について分析するか、そしてデータ集めがいちばん大変でした。サントリーJT の飲料事業を買うというニュースがつい先日出たので、コーヒーについて調べることにしました(やや強引)。コーヒー関連の上場企業はどんなところがあるのかを検索。こちらのサイトを参考にします。
http://coffeequest.jp/business/japan-coffee-jyoujyou/

その後、Yahoo!ファイナンスでデータをチェック(2015年5月26日時点)。スターバックスがいつのまにか上場廃止になってたので、そこはなし。分析に使用したデータはこちらからダウンロードできます。14~16列目(PBR、EPS、従業員数)は使わないほうがキレイな結果になると思います。Rのスクリプトは次のとおりです。

#分析用データを作成(元データ保存)。
coffee <- kohi
#中身をチェック。
head(coffee)
# biplot() したときに便利なので、行に名前をつける。
rownames(coffee) <- coffee[,2]
#標準化して、主成分分析の実行し、result に結果を入れる。14~16列目は使わないほうがキレイな結果。
result <- prcomp(coffee[3:13], scale = T)
#固有値固有ベクトルの結果を表示。
result
summary(result)
#バイプロットを表示。
biplot(result)
#先ほどの図に軸を表示追加する。
abline(h = 0, v =0)
#主成分スコアを確認するには次のコード。
result$x

 

できあがったバイプロットがこちら。主成分は互いに独立(相関なし)なので、まったく違う名前をつける必要があります。第1主成分を「企業規模」、第2主成分を「経営効率性」という名前はどうでしょうか? 

f:id:hikaru1122:20150526171718p:plain

字が重なっていて見にくく、スミマセン。

上の図の読み方は注意してください。第1主成分の軸は左のほうが大きい(強い)です。第1主成分は売上高、営業利益、当期利益、総資産、自己資本、発行済株式数を圧縮したものです。なので、これはドトールが大きくなります。企業規模はドトールが圧勝です。

縦軸を見てみます。ROAROE、有利子負債を1つにまとめた第2主成分(経営効率性)*1を見ると、ダイオーズがトップ。以下、東和フード、ルノアール、ユニカフェ、キーコーヒーと続きます。


ユニカフェはUCCの子会社だそうです。また、ルノアールキーコーヒーの傘下に入っています。昔ながらの喫茶店が減っているし(古い喫茶店の入口にある「KEYCOFFEE」の看板は今もたまに見かけるけど)、ルノアールを手に入れて消費者との接点を増やしたい、ということでしょうね。

6社中、ユニークなのはダイオーズです。ダイオーズ以外の5社はコーヒーの製造・販売や飲食がメインですが、ダイオーズは違います。お水の宅配、オフィス向け事業(給茶機、コーヒー)が中心。北米に進出もしています。


オフィス向けのコーヒーはネスカフェが最近CMを打ちまくって(ネスカフェアンバサダー)狙っています。ダイオーズは海外の違う地域にも進出するのか、ネスカフェと戦うのか、どうやるんでしょう。ちょっと興味が出てきました。

【参考したページ】
http://coffeequest.jp/business/japan-coffee-jyoujyou/
https://oku.edu.mie-u.ac.jp/~okumura/stat/pca.html
http://www.zakzak.co.jp/economy/ecn-news/news/20140420/ecn1404200830003-n1.htm

*1:レバレッジのほうが合っているかもしれませんね。

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