Knowledge As Practice

JAIST(東京)で Transformative Service Research に取り組んでる社会人大学院生の研究・勉強メモ

統計的因果推論勉強会 第5回を開催しました!

経営学系統計分析エンドユーザーのため統計的因果推論勉強会第5回を行いました。最近週休3日制を打ち出した某有名大企業の新しいオフィス内での開催で,とても楽しかったです。参加者は7名(クローズド)。

speakerdeck.com

 
今回は宮川本の第5章(の特にバックドア基準)と星野本第4章「共変量選択と無視できない欠測」が勉強範囲でした。目的は2つ。1つは強く無視できる割り当て条件とバックドア基準が似たようなものであることを理解すること。もう1つはRでの実習。Rnotebookを使うと便利でした。配布する資料もカンタンに作れるので。

試用したものはこちらにあります。

github.com

 
Rでの実習は傾向スコアマッチングを星野本の巻末付録に載っているもので写経(使用したデータはいろいろねつ造したフィクションのものです),IPW法を岩波データサイエンス第3巻のサポートページに載っているもので写経しました。

 
c統計量(このcは大文字のほうがいいのか,小文字なのかわかりません・・・)については,私たちはお手軽に rms パッケージの lrm() でやったほうがラクです。「C」と記載されているところがc統計量です。

 
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星野本第4章までで,論文を読む・書くツールはだいたい出そろっているように思います。しかし,いろいろ謎は残ります。最大の謎は推定した因果効果の大きさ・小ささをどう判断したらよいか,です。効果量(effect size)のようにある程度の基準があれば便利なのですが・・・。

 
さて,最新の『行動計量学』には一般化傾向スコアを用いた論文が出ています。今度はそれもみんなで読んでみたいですね。

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