Knowledge As Practice

JAIST(東京)で Transformative Service Research に取り組んでる社会人大学院生の研究・勉強メモ

ベイズ推定はベスト!?

少し前から『Doing Bayesian Data Analysis』を読んでいます。

Doing Bayesian Data Analysis: A Tutorial with R, JAGS, and Stan

Doing Bayesian Data Analysis: A Tutorial with R, JAGS, and Stan

 
著者は "Puppy Book"(子犬本)と読んでいて、表紙にかわいい子犬が3匹いるのが目立つ本です*1。社会科学(と生物学?)向けでやたら複雑な数式はなく、読みやすそうなので読み始めました。

 
読んでいるのは電子書籍著者割引を使えば6000円ほどで、PDF版とKindleで読めるフォーマットがダウンロードできます*2

 
1章には「ほんとに忙しい人は2章を読んだら、"Bayesian estimation supersedes the t test.*3" という論文を読め、そうすれば16章まで読んだとの同じだから」と書いてあります。なので、2章のあとに、その論文を読みました。

 
論文の主張は「とにかくベイズ推定。帰無仮説検定よりずっと得られる情報が多いから、ベイズ使え」の一点張り。これくらいのポジションを取るのって大事だな、と違うところで関心しました。ちなみに著者はこの論文の中でベイズ推定を BEST と略しています(ベイジアンエスティメーションの略)。ベイズサイコーってやつです。

 
書籍で使用されている分析ツールはR、JAGS、Stan。コードもあります。まだそこまで読んでいないですが、今後もじっくり読んでいく予定です。次々回以降のKobe.Rで学んだ内容を発表していこうかな、と画策しています*4

 
以下、3章までと論文を読んだ自分用メモです。

ベイズデータ分析には2つの基本的な思想がある。
1つ目の思想は「ベイズ推定は可能性の中にある信頼性の再配置する*5」こと。
2つ目の思想は「(信頼性を配置する)可能性とは、意味のある数学的モデルの中にあるパラメーターである」こと。

 

ベイズ統計分析でパラメーターを推定する。
パラメーターはデータの発生を刺激する装置の調整つまみみたいなもの。
私たちの目標は、どのモデルが信頼性あるかを評価すること。

*1:ちなみに、いちばん左の子犬がなぜ退屈そうにあくびをしているのかも意味があります。

*2:紙の本は大阪の丸善ジュンク堂にあります。14000円くらいだったかな。分厚いです

*3:Kruschke, J. K. (2013). Bayesian estimation supersedes the t test. Journal of Experimental Psychology: General, 142(2), 573.

*4:今回10月3日はR Markdownについて発表します。

*5:数ある可能性に対して信頼性を配置すること、とも。うまく日本語に直せない…。

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