研究法の向き不向き
昨日から「次世代知識科学特論」というすごい名前のクラスが始まった。JAIST は人間力なんとかとか,大きなタイトルが好きみたい(私は嫌いじゃない)。どういう内容なのかは興味ある人はシラバスで検索してください。
この授業は,集中して質的な研究法も量的な研究法にも慣れましょう,という意図があるクラスのように思う。4日目と5日目は機械学習とかデータマイニングの講座になる。本来はドクターコース用だけど,今年からマスターの人たちにも開放されたらしい。そのため夜18時半〜22時までなのに,受講者がけっこう多い。
今日から2日間は文化人類学の先生によるエスノグラフィの演習。観察しながらメモを取るというのが難しい。途中であれこれと妄想してしまう。基本,量的なアプローチが好きだから,バランスを取るためにもエスノグラフィみたいなものもできるようになりたいと思う。でも,妄想が止まらない。きっとこの人の人生は〜とか,考えてしまう。
自分にそういう傾向があるということを知っただけでもよかったかも。ひょっとして,こういうアプローチには向いてないのかな・・・。まあ,まだ始まったばかりだし,明日もエスノグラフィの演習が続くので,少しずつ慣れていこう。在学中に1本,エスノグラフィで論文を書いてみたい・・・。
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本日の進捗=1643文字
研究ノート代わりのブログ
たまたま読んだ向後千春先生(ハンバーガー統計学・アイスクリーム統計学でおなじみ)のブログと『きょうから日記を書いてみよう 2』に刺激を受け(大人なら10分で読める本),少しずつ更新頻度を上げてみる*1。
- 作者: 向後千春,玉城あかね
- 出版社/メーカー: 汐文社
- 発売日: 2004/03
- メディア: 単行本
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『きょうから日記を〜2』を読んで得たのは次の2つ。
1.想定読者は未来の自分
→これならブログを研究ノートの代用にもできそう。
2.オチをつけない
→これなら気軽。どうせ想定読者は未来の自分だし。
さて,久しぶりに以前通っていた社会人大学院のゼミにお邪魔した。今年の現役の社会人学生もテーマ決めに悩んでいるようで,「思ったより楽にテーマが決まっていた自分はラッキーだったのかも」と思った次第。
在籍時はいろいろあって結局,管理会計が専門のベテラン先生に指導を受け,修論相当の論文を書いた。専門はぜんぜん違っても,一流の研究者からの指摘は的確で,社会科学の論文としてはそれなりのものができたと思う。
現在,博士後期課程で指導を受けているのはイケイケの若手の先生。研究進捗を報告しているとき,不明点があるときは鋭くポイントを突いてくれる。ベテラン研究者と若手研究者の両方から指導を受けた(いる)経験はどこかで活きてくると思いたい。
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今日の研究進捗=693文字
*1:筆をにぶらせないために書く,というのも1つの理由。
マーケティング戦略を復習
今日は修了したビジネススクールのマーケティングの授業におじゃましました。マーケティングの世界にいながら、(一般にイメージする)マーケティングが苦手です。新製品開発とか、製品が●千万本売れたとか、●千億円の売上とか、私の乏しい想像力ではピンと来ないので復習しています。
とはいえ、苦手なままではよくないなので、ちょくちょく復習をしています。はじめに全体的な解説がありました。次が印象深かったことです。
- 戦略は計画と違う。
→競争を意識してライバルに勝つことを視野に入れる - 戦略は戦術とは違う。
→戦略は長期的で変化を意識している。 - SWOT 分析は自社の強み・弱みを知るよりは、市場環境を知るために使う。
- VRIO 分析を自社の強みを知るために使う。
- 差別的優位性を持って、非価格的な競争を行おう。
- ブランドがあると価格コントロール性が出てくる。
- ブランドはインナーブランディング(社内の人に知ってもらう)が大事。
このあと、ちょっと古い『ガイアの夜明け』を見ました(ブランドについての回。2007年)。ただ漫然と見るのと、しっかり基礎を知ってから見るのとでは違いが出てくると思います。ただこんなことやってます、よりも企業が実行している意味がわかるというか。
次に流通について学びました。流通が必要になるのは、生産者と消費者の間には大きな隔たり(空間・時間・情報・所有権・価値)があるからです。
最後は受講生が(チームで)考えた題材についてマーケティング戦略の発表を行いました。他人の発表を見るのはとても勉強になります。今日で春学期の授業は終わりのようです。
研究動機はドキドキするものに。
昨日はDBSでマーケティング戦略の授業に1時間ほどお邪魔して、その後、出身のゼミに参加しました。いま3期目の社会人学生の方々ががんばっています。
自分も研究の刺激を受けるために、時間の許す限り、参加しています(そうしないと、だらけてしまうし)。
マーケティング戦略の授業では『ガイアの夜明け』の少し古い回(株式会社ハニーズが特集されたもの)を途中まで視聴しました。短期間で売れる商品を作る組織のスピード感がよく現れていました。
ゼミでは、自分の研究テーマのことを考えながらの参加。研究テーマの題目は何するか、研究のスケジュールをどうするか、どんなモデルを実証するのかを考えていたら、あっというまに時間が来ました。指導教授による各ゼミ生の講評も参考になりました(ちゃんと聞いていたんですよ)。次の3つの言葉が印象に残っています。
- 論文の主な読者を想定する。それに向けて書く。
- 1文1文、自分の文章を大切に。
- 研究動機はドキドキするものに。
研究計画を書いている今の自分にはヒットした名言でした。たしかに「おもしろそう」と思ってもらえる研究を目指さないと、せっかくがんばって書いた論文が多くの人に知ってもらえない。それは悲しい…。そうならないように、がんばらねば。
IoT と価値共創の雑感
IoT について、機会があればちょくちょく調べています。その中で、このエントリーはとてもわかりやすかったです。
「インダストリー4.0」(いんだすとりーふぉー)にも言及しつつ、メーカー側の立場から IoT を教えてくれます。私が IoT を気にしているのは、製造業で一定の成果が得られたら、次はより消費者の日常生活に入り込んでくると思われるからです。
S-D ロジック的には製品はサービス(単数形)提供のための道具であって、消費者がそれぞれの状況に合わせて使ってこそ(S-Dロジック的に言うなら、製品が持つリソースと消費者が持つリソースを統合)価値が生まれます。したがって、製品そのものには価値がありませんし、メーカー側が価値を提供することはできません。
消費者が製品を使いこなすレベルはまちまちです(持っているリソースは人それぞれなので)。だから、メーカー側はIoT によって、購入したあとの製品の使用時に、消費者へもっとよい使い方を提案したり、モニタリングで新しいサービス(複数形)を追加して、製品の使用価値を高める機会を持てる。
価値共創を促進するチャンスが IoT によって増える。たぶん、そんなに遠くない未来なので、いまのうちから価値共創について研究しておけば、すごく役立つんじゃないか。そう思っています。
研究のために時間を作ることと場所を変えることは大切
『できる研究者の論文生産術』を読んでから、月曜日に2時間、木曜日に1時間、土曜日に1時間(できなければ日曜日に1時間)の時間を設けて、先行研究を読んだり、論文を書く準備をしています。だんだん、習慣づいてきました。
自分にとっては場所も重要のようで、出張先で仕事終わりの1時間は意外と楽にできます。しかし、休日の1時間~2時間はダラダラしてしまいがち。そこで最近は場所を変えるために、グランフロント大阪にある「ナレッジサロン」で文章を書くようにしています。
自宅からドア・ツー・ドアで20分ほどかかりますが、その時間をかけても惜しくない場所。快適です。
こういう場所で社会人向けのマーケティング論勉強会を開催してみたいですね。
現在、アウトプット中。アウトプットに役立つツールの復習
いろいろ必要な論文を読んできたので、アウトプットをしています。このブログ自体はアウトプットなんですけど、ブログよりも硬い文章を書いています。
いまやっている方法は次のとおりです。
- 以前ご紹介したように、WorkFlowy で書きだして、頭を整理し
- Mery というテキストエディタで文章にしていきます。
- その後、ワードで整形
WorkFlowy や Mery については次のリンクを参照してください。
Mery を使う理由は軽くてサクサク操作できるからです。最近はこれらに、チューチューマウスを加えました。以前、32bit 時代は必須のソフトだったのですが、64bit パソコンになってから動作せず、あきらめていました。しかし、最近、いい情報を発見。
多少の不具合はありますが、だいたい動きます。ネズミのアイコンもかわいいし、省力化ができるので、オススメです。