Knowledge As Practice

JAIST(東京)で Transformative Service Research に取り組んでる社会人大学院生の研究・勉強メモ

ノンプログラマーのためのR入門

M-1グランプリの結果の納得度を適切な仮説検定で調べてみる

はじめに つい最近『P値 ―その正しい理解と適用』という本を読みました。 P値 ―その正しい理解と適用― (統計スポットライト・シリーズ)作者: 柳川堯,島谷健一郎,宮岡悦良出版社/メーカー: 近代科学社発売日: 2018/11/28メディア: 単行本この商品を含むブログ…

purrr の map を使って検定を繰り返す

ずっとKJ法とかポストイットとかを使ってアンケートデータと格闘しているのでまったく統計分析はしていませんでした。少し目処が立ったので、次の研究のための予備調査を兼ねて昔のデータを見直すことにしました。 こんなデータがあるとします。 Xが性別…

iPad 上で RStudio を動かす(小ネタ)

RStudio Advent Calendar 2017 の20日目です。先月の Hijiyama.R で RStudio.Cloud について少し報告したのですが,よく考えれば,ネットがつながれば使えるわけです。実際,iPhone で RStudio.Cloud を使ってみた,という報告も Twitter で見かけたことがあ…

極私的Rの使い方5選(2017年版)

今年「このスライドはRで作っています」と言ったら「ええ!?」とドン引きされる経験を私もしたのを思い出し、「今年Rでやったこと」を書くのをやめて、自分のR環境と使い方について書きます。対象とするのは、Rを使うのが月に10回以下の方です(それ以上使…

RStudio Cloud による社会人学生への統計教育の実践

Hijiyama.R the Final で LT をしてきました。LT のタイトルは「RStudio Cloud による社会人学生への統計教育の実践」です。RStudio Cloud を使えば,みんな同じ環境でRに触れることができるよ,という内容でした。 月1ペースで社会人学生で統計分析の勉強会…

Proximity Matching による因果効果の推定?

2017年7月30日のKazutan.Rで「Proximity Matching による因果効果の推定」というタイトルで LT をしてきました。スライドは↓ですが,R のスクリプトは少なめなので,その補足説明をここに残しておこうと思います。 https://hikarugoto.github.io/kazutanR201…

テキストマイニングの環境整備つまずきメモ

テキストマイニングをしようと決意して,その準備をしたところ,いくつかつまづいたところがあったので,そのメモを残しておきます。解決策はネット上に散らばっていて,同じようなトラブルにまたあったときのためです。なお,Mac です。 1. 環境構築の基礎…

R による整列ランク変換を使った分散分析

整列ランク変換(Aligned Rank Transform:ART)という言葉を聞いたことありますか? 私はなかったです。ART(えーあーるーてぃー。「あーと」ではない)について、Tokyo.R 第61回で LT をしてきました。補足も兼ねて ART についてまとめます。 きっかけ 先…

RMarkdown で参考文献を作るときにちょっとつまずいた話

Rを使うドキュメントはできるだけ RStudio内 で完結するように(コピペが面倒なのと,スライドも配布するPDF資料もRStudioでできるので)環境を整えているところですが,参考文献も自動で挿入できるようにしたいと思いました。やってみて,つまずいたところ…

ggdendro と PAC 分析を使ったサービス学会の発表

2017年3月28日(火)、広島県情報プラザというところで開催されたサービス学会第5回国内大会に参加してきました。仕事以外で広島に滞在したのは小学校の修学旅行ぶりです。 http://ja.serviceology.org/events/domestic2017.html 今回は研究をスタートし始…

R Markdown スライドとPDF 文章(日本語含む)作成メモ

月1回のゼミ前にRを使った統計分析の勉強会をすることになりました。せっかくなので(これまで何度か挫折した)R Markdown でやろうと思い立ち,今回は成功したので資料づくり(スライドとPDF)のメモを書いておきます。自分が忘れないように。 1)R Markdow…

旅人と RStudio

このエントリーは RStudio Advent Calendar 2016 の23日目のエントリーです。ちなみ,本日は Osaka.stan 第2回に参加してきます。 さて,私は仕事柄,出張が多く,2016年は12月末までに224泊する予定です。だいたい1日ごとに移動しています。たぶん,日本で…

rstanで分析をするのに必要なR力(りょく)

Stan Advent Calendar 2016 の 4日目です。非マニア枠です。 本日のエントリーは Stan を普通に使える人、情報科学・データ科学な人を対象にしていません。少し R に慣れてきて、ベイズ統計モデリングにも興味を持ち始めた人向け。ずばりターゲットは次のよ…

5章まで読了『StanとRでベイズ統計モデリング』

昨日はJapan.Rに初参加。4〜5時間ずっとスクリーンを見ていたので眼精疲労がスゴい。8割方よくわからなかった(領域が違うので)けれど,おもしろい収穫もありました*1。 さて,『StanとRでベイズ統計モデリング』を5章まで読み進めました。私は出張が多いの…

4章まで読了。『StanとRでベイズ統計モデリング』

当初1〜8章まででいいかなと目次を見てつぶやいたら,著者の方から「10章も読んだほういい」というアドバイスをいただきました(感謝です。読むモチベーションもあがります)。ということで,1〜8章+10章を読むことを目標にします*1。自分の復習として感想を…

統計的因果推論勉強会 第5回を開催しました!

経営学系統計分析エンドユーザーのため統計的因果推論勉強会第5回を行いました。最近週休3日制を打ち出した某有名大企業の新しいオフィス内での開催で,とても楽しかったです。参加者は7名(クローズド)。 speakerdeck.com 今回は宮川本の第5章(の特にバッ…

勉強会ツールとしての R Notebooks

RStudio をプロジェクタで映すと,ソースエディタが小さく見にくいです。必要なところだけを集中して,見やすくすることってできないだろうか,という動機から,もう1つの選択肢である R Notebooks(あーるのーとぶっく*1)を使えるようにしてみました。 RSt…

量的アプローチによる価値共創の研究発表@第6回知識共創フォーラム in 金沢

先週(2016年3月12〜13日),金沢で開催された第6回知識共創フォーラムで発表をしてきました。相馬・清水(2015)*1に大きく影響を受けた分析の結果発表でした。もともと潜在ランク理論はどこかで知っていて,自分の研究に使えそうだなぁと思っていたところ…

その有意差に意味あるの? ~ノンパラメトリック検定と効果量の出し方~

Kobe.R 第24回で発表をしてきました。今回は来週日曜日に金沢で発表する内容のデータ分析部分(特にRの操作)をメインに切り出したものを発表しました。 ↓使用したスライドはこちらにあります↓ RPubs - Rによるノンパラメトリック検定と効果量の出し方 slide…

論文「顧客収益性の統計的分析」を読む

最近、統計分析の学習をしていなかったので、勉強になる論文を読んでみました。マルチレベル分析の経営学での応用事例を検索していて見つけたものです。偶然というか、第1著者は私の専門職学位論文の分析パートをチェックしてくださった先生、第3著者は専門…

今年のデータ分析の学習はじめはドキュメント作成からスタート

今年は Reproducible research を意識したいです(下のスライドが参考になります)。昨年はデータと分析結果がとっ散らかって、自分が分析した手順・内容を忘れしまい、何度も同じことを繰り返すことがありましたので…。 Rでreproducible research from sfch…

Rによるカテゴリカルデータ分析事例(3) ~{rms}パッケージによる順序ロジスティック回帰~

●2016年1月3日 追記 本エントリー中で使っている makedummies() がさらに便利に使えるようになっています。 アップデート版の使い方はコメント欄を参照してください。 以上、追記終わり。 ---- 前回までに、あるサービスを受けた500人の顧客の満足度および変…

Rによるカテゴリカルデータ分析事例(2) ~(1) の補足:等分散性を確認していたか?~

前回のエントリーを書いたあと、現在は手に入りにくい本『Rによる統計解析の基礎』(私は買いました)の最新版『Rによる保健医療データ解析演習』を確認し、さらに「マイナーだけど最強の統計的検定 Brunner-Munzel 検定」を読むと、ウィルコクソンの順位和…

Rによるカテゴリカルデータ分析事例(1)  {coin}パッケージによるウィルコクソンの順位和検定とクラスカル・ウォリス検定

先日(2015年12月26日土曜日)に開催された Kobe.R 第23回で発表を行いました。当日はちょっと風邪気味だったため、あまり準備ができず、テキトーな内容になってしまいました…。そのため、ここで補足をしたいと思います。 kobexr.doorkeeper.jp 発表タイトル…

Rでダミー変数をつくる。makedummies 関数で。

●2015年12月28日 追記 makedummies 関数の作者の方から、コメントで情報をいただきました。 以下のように、 install_github で 簡単に makedummies が使えるようになっています。 ## devtools がなければインストール→ install.packages("devtools") library…

Rによる級内相関係数(ICC)の2つの出し方

2~3ヶ月前から、マルチレベル分析*1を学んでいます。分析自体はできます(便利なことに、コード1行でできるので)。しかし、手持ちのデータでマルチレベル分析を使うべきなのかどうか、迷います。そんなときは級内相関係数(ICC)を確認するのが一般的なよ…

統計学エンドユーザーのための JAGS 入門

岩波データサイエンス vol.1 のどこかのページに「初心者はJAGS(BUGS)」と書いてあったので*1、こつこつ学び始めています。世の中は Stan 大人気ですが、気にしない…。まず JAGS に慣れてから Stan をやります…。本エントリーは、前回のエントリーと多くが…

JAGS と Stan と lm

ここ最近、GLM や GLMM の学び直しをしていました。みどりぼんも2周目になり、6~7割は理解できるようになったと思います。そこで、唐突ですが3ヶ月ほど前に Stan&Rstan でやった、単回帰分析を JAGS&rjags でやります。元ネタ(?)はこちら。 hikaru112…

「ドットなしRprofile」に気をつけよう。最近の R 事件簿

ここ1~2週間、R関連の不具合で消耗していました。たぶん、私のような憂き目にあう人はいないかと思いますが、いちおう備忘録として書いておきます。 1.以前動いていた Rstan が動かない。 glmmstan が便利そうだなと思って、使ってみたのですが、コンパイ…

RStudio より軽くてサクサク。Sublime で R コンソールと連携

【追記 2016年4月26日】 sulibme text3 で R-box が動くという情報をいただいています。 コメント欄をご参照ください。 【追記 2016年3月24日】 私の環境(windows10, sublime text3)ではうまく動いていません。 現在はRstudio 使ってます…。 このブログの…

クリエイティブ・コモンズ・ライセンス
この 作品 は クリエイティブ・コモンズ 表示 - 継承 4.0 国際 ライセンスの下に提供されています。